「プログラミングなんて全然わからない」「アプリ開発は専門知識が必要」そんな風に思っていませんか?実は私もその一人でした。しかし、今回Claude(Anthropic社の AI アシスタント)の力を借りて、プログラミング経験ゼロからゲームアプリを実際に作ることができました。
この記事では、なぜ知識がなくても実現できたのか、その理由と具体的な手順を詳しく解説します。
1. 開発言語の選択 – なぜHTMLから始めたのか
HTMLを選んだ3つの理由
① 学習コストの低さ HTMLは「マークアップ言語」で、プログラミング言語と比べて構成がシンプルです。タグを使って構造を作るだけなので、初心者でも理解しやすい特徴があります。といっても、HTMLのコードさえ理解できていないのですが。
② Claudeとの相性の良さ ClaudeはHTML/CSS/JavaScriptの組み合わせが得意で、ゲーム制作に必要な機能を素早く実装してくれます。私が「こんなゲームを作りたい」と伝えるだけで、動作するコードを生成してくれました。
③ すぐに確認できる ブラウザがあれば即座にテストできるため、「作る→確認→修正」のサイクルを高速で回せます。
作り方はこちら・・・

実際の開発プロセス
- ゲームのアイデアを日本語でClaudeに説明
- ClaudeがHTML/CSS/JavaScriptのコードを生成
- ブラウザで動作確認
- 気に入らない部分を日本語で修正依頼
- 完成まで繰り返し
驚くことに、このプロセスでコードを一行も書く必要がありませんでした。
2. アプリ化の手法比較
ゲームが完成したら、次はスマートフォンアプリとして配布する方法を検討しました。主要な選択肢を比較してみます。
手法 | 簡単さ(5が最も簡単) | 安定性(5が最も安定) | 動作速度(5が最も速い) | AdMob対応 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
WebViewアプリ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | HTMLゲームをそのままAndroidstudioでコードをアプリの「容器」に入れるだけ |
Flutter + WebView | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | Flutterという開発環境でHTMLを表示 |
Flutterで一から作り直し | ⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | 全てをDart言語で新しく開発(上級者向け) |
用語解説
- WebView:アプリの中にブラウザを埋め込んで、HTMLページを表示する仕組み
- Flutter:Googleが作ったアプリ開発ツール。一つのコードでiOSとAndroid両方のアプリが作れる
- AdMob:アプリに広告を表示して収益を得るためのサービス
3. 私が選んだ「WebViewでAndroid化」の詳細
なぜWebView方式を選んだのか
開発スピードの圧倒的な速さ 既存のHTMLゲームをそのまま活用できるため、追加の学習コストがほぼゼロでした。
確実な動作保証 HTMLで動いているゲームは、WebView内でも確実に同じように動作します。
AdMob統合の確実性 Android StudioのネイティブAdMob統合により、収益化も安心して実装できます。
Android Studio WebViewの具体的な利点
利点 | 詳細説明 |
---|---|
AdMob直接統合 | ネイティブAndroidの機能として確実に動作し、収益化が安定 |
シンプルな構成 | 複雑なプラグイン依存がなく、「プラグイン地獄」から解放 |
確実なビルド | Gradleによる依存関係管理で、ビルドエラーのリスクが低い |
デバッグの容易さ | Android Studio標準ツールでのデバッグが可能 |
安定したパフォーマンス | Android標準のWebViewエンジンによる安定した動作 |
4. 実装の実際の流れ
Step 1: HTMLゲームの完成
私: 「ブロック崩しゲームを作ってください」
Claude: [完全に動作するHTML/CSS/JavaScriptコードを生成]
Step 2: Android Studioでの設定
私: 「このHTMLをAndroidアプリにする方法を教えてください」
Claude: [WebViewを使ったAndroidプロジェクトのコードと手順を提供]
Step 3: AdMob統合
私: 「広告を表示したいです」
Claude: [AdMobバナー・インタースティシャル広告の実装コードを提供]
5. Claudeの威力 – なぜこれほど簡単だったのか
① 日本語での自然な対話
技術的な専門用語を知らなくても、「もっと面白くしてください」「ボールの速度を上げてください」といった日常的な表現で指示できます。
② コンテキストの理解
一度ゲームの内容を理解すると、追加の修正や機能追加の際も、前の内容を踏まえた適切な提案をしてくれます。
③ 完全な動作コードの生成
中途半端なサンプルではなく、そのまま使える完全なコードを生成してくれるため、「動かない」というストレスがありません。
④ エラー解決のサポート
何か問題が発生した時も、エラーメッセージを貼り付けるだけで原因と解決方法を教えてくれます。
6. 開発環境選択のポイント
異なる開発環境を検討する際のポイントをまとめました:
HTMLベース開発の場合
メリット:
- 学習コストが低い
- Claudeとの親和性が高い
- 即座に動作確認可能
適用場面:
- 初心者向けアプリ開発
- プロトタイプ作成
- シンプルなゲーム
注意点: 複雑な機能や高度なパフォーマンスが必要な場合は限界がある
Flutter統一開発の場合
メリット:
- 長期的な保守性
- iOS/Android同時対応
- 高いパフォーマンス
適用場面:
- 本格的なアプリ開発
- 大規模プロジェクト展開
- 長期運用プロジェクト
- チーム開発
注意点: Dart言語の習得など、学習コストが高い
7. 成功のための3つのコツ
① 具体的な要求を伝える
「面白いゲームを作って」ではなく、「ボールが跳ね返るブロック崩しゲームで、ブロックを全部壊したらクリア」のように具体的に説明します。
② 段階的な改善を重ねる
一度に完璧を求めず、まず動くものを作ってから「ここをもっとこうしたい」と改善を重ねていきます。
これが一番時間がかかるところです。
③ エラーを恐れない
エラーメッセージをそのままClaudeに報告すれば、必ず解決方法を教えてくれます。
一つのチャットで長い会話を繰り返すと、だんだん修正レベルが悪くなってきます。
同じ間違いを繰り返したり、修正になっていなかったりします。
そんな時は思い切って、新しいチャットに移動して、最初から始めたほうが得策です。
まとめ – プログラミング知識ゼロでも大丈夫な理由
今回の経験で分かったことは、**「プログラミング知識がなくても、Claudeという強力なパートナーがいれば、アイデアを形にできる」**ということです。
重要なのは:
- 明確なビジョンを持つこと
- Claudeとの対話を楽しむこと
- 失敗を恐れずに試行錯誤すること
プログラミングの専門知識よりも、「こんなものを作りたい」という想いと、Claudeとの効果的なコミュニケーションがあれば、誰でもアプリ制作にチャレンジできる時代になりました。
あなたも、ぜひClaudeと一緒にアプリ開発に挑戦してみてください!
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